「プロテインとアミノ酸系サプリ」成長期の子供に与えても良いのはどっち?違いを詳しく解説!
- 2022/6/15
- 健康
子供の成長を近くで見守る親御さんであれば、食事の際の栄養が十分に摂れているか心配になることもあるのではないでしょうか?
育ち盛りの子供にはたくさんの栄養が必要ですし、大切なわが子の栄養が偏らないように工夫されているかと思います。
また、普段の食事では補えない栄養を補給する選択肢としてプロテインやサプリメントもあります。
しかし「子供にそんなものを与えて大丈夫?」と不安に思う気持ちもまた親心。
そこで、今回はプロテインとアミノ酸の違いについてまるっと深掘りしていきたいと思います!
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プロテインとアミノ酸サプリをまるっと解説
プロテインやアミノ酸サプリと聞くと、筋トレや大人が摂取するものというイメージがあるのではないでしょうか?
子供に与えるにはやはり気が引けてしまいますし、危なさそうな感じもしますよね。
しかし、実際のところは決してそんなことはありません。
プロテインやアミノ酸サプリはそもそもこういったものなのです。
プロテインとは?
プロテインというのはそもそもタンパク質と同義で、タンパク質を摂取するのを目的としたサプリメントなのです。
- ホエイプロテイン
- カゼインプロテイン
- ソイプロテイン
人が運動するためには多くのエネルギーが必要となりますが、食事の量を2倍にしただけでは不要な脂肪や糖質なども一緒に摂取することになります。
そこで、体を動かすのに必要な栄養素だけを効率よく摂取するために作られたのがプロテインなのです。
アミノ酸サプリとは?
先述したタンパク質の最小単位にあたるのがアミノ酸になります。
また、アミノ酸の中でもタンパク質を構成するものだけを集めたのがアミノ酸サプリとなります。
- BCAA(分岐鎖アミノ酸)
- EAA(必須アミノ酸)
アミノ酸は血液をはじめ、筋肉やDNA(遺伝子情報)など、体のあらゆる組織を構成しています。
自然の中に500種類以上も存在しているアミノ酸ですが、人の体を構成するタンパク質はこの内の20種類になります。
さらにその20種類の内、人の体内では9種類しか合成することができません。
体内で合成できないものは食事から摂取する必要があるので必須アミノ酸と呼ばれているのです。
プロテインやアミノ酸は元をたどれば同じタンパク質ということが分かりましたが、一般的に食事の補助として摂取するプロテインやアミノ酸のサプリにはどのような違いがあるのでしょうか?
詳しくみていきましょう。
プロテインとアミノ酸サプリの違い
プロテインとアミノ酸の大きな違いは体内で吸収される速度にあります。
まずはプロテインが体内で吸収される過程からみていきましょう。
プロテインの消化・吸収
プロテイン(タンパク質)は胃や腸で消化されると次の2つに分解、吸収されます。
- アミノ酸が2つ繋がったジペプチド
- アミノ酸単体
その結果、皮膚や爪、髪や臓器、ビタミンなどを合成する材料になるのです。
このプロセスを経るので消化、吸収に時間がかかるのが特徴です。
具体的に、先述したプロテインの種類では一般的にこれくらいの時間がかかると言われています。
ホエイプロテイン | 1時間 |
カゼインプロテイン | 6~8時間 |
ソイプロテイン | 3~6時間 |
消化、吸収までに数時間を要するプロテインに対し、アミノ酸サプリはこのような特徴があります。
アミノ酸サプリの消化・吸収
アミノ酸サプリの主な種類にはBCAAやEAAがあるとお伝えしましたが、これらのアミノ酸に20種類全てが網羅されている訳ではなく、身体に良いとされているアミノ酸がいくつかミックスされています。
すでに最小単位であるアミノ酸まで分解されているので消化、吸収に要する時間はプロテインより早い30分程度となっています。
プロテインとアミノ酸サプリにはこのような違いがありますが、気になるのは子供でも摂取して大丈夫なのか?ということ。
どちらもタンパク質なので基本的には子供でも摂取して問題ありませんが注意しなければならないこともあります。
子供がプロテインやアミノ酸を摂取する時の注意点
スポーツをする子供の場合、運動によってダメージを受けた筋肉を回復する為にもたくさんのタンパク質を摂る必要があります。
しかし、子供によっては一度の食事で食べられる量が少ない場合もあるので食事だけで補うのは難しいものです。
そんな時に補えきれない栄養を摂取できるプロテインやアミノ酸サプリがおすすめですが事前に必要な量を確認しておきましょう。
子供に必要なタンパク質の量
子供に与えるプロテインやアミノ酸の量は、1日に必要な量から計ることができます。
- 6~7歳 30g
- 8~9歳 40g
- 10~11歳 45~50g
- 12歳~ 60g
体内に溜めておくことができないので一度にたくさん摂取すれば良いというわけではありません。
吸収されなかった分は体外に排出されてしまうので小まめに摂ることも大事です。
また、摂取するタイミングもいつでも良いという訳ではなく、消化・吸収の観点からもベストなタイミングがあるんです。
運動後30分以内の摂取が大事
運動をした後の30分間はゴールデンタイムといっても過言ではありません。
スポーツをした場合、運動によって傷ついた筋肉をリカバリーする時間でもあるので何もしていない時よりも体は多くのタンパク質を必要とします。
そのタイミングに合わせて摂取してあげるのがおすすめです。
ここまで、スポーツをした場合を前提にご紹介しましたが、成長期を迎えているお子さんであればタンパク質だけを摂取すれば良いのかというとそうとも言えません。
子供の成長期に必要なアミノ酸であるアルギニンを補給することも大切なのです。
成長期の子供に必要なアルギニンとは?
普段から聞きなれない成分のアルギニンですが、その働きは子供の成長と切っても切れないくらい大切なものです。
ここではアルギニンについて詳しく解説します。
アルギニンは非必須アミノ酸
アルギニンは体内で合成できるアミノ酸なので部類としては非必須アミノ酸になります。
しかし、子供では十分な量を合成できないことから子供にとっては必須アミノ酸であるとも言われています。
その働きは重要で、
- 免疫機能を高める
- ケガの治りを促進する
- 成長ホルモンを分泌する
など、体の成長にとても深く関わっているんです。
子供に必要なアルギニンの量
アルギニンはそもそも天然由来のアミノ酸で身体づくりに必要なタンパク質を作る成分のひとつになります。
体重50~60kgの子供で必要な量が6~7gと言われていますが、食事だけでこの量を摂るのは相当に困難です。
このようなことからも現代はサプリメントが子供に欠かせない時代とも言われるほど、子供向けサプリメントの需要が高まっているのです。
だからといって、サプリメントならどんなものでも与えて良いという訳ではありません。
子供に与えるサプリメントとしておすすめなのは次のものがあります。
子供向けサプリメントのおすすめを紹介
サプリメントといっても世の中には数え切れないほど様々なものが存在していますが、子供向けに限定すると大きく2つに分けることができます。
栄養不足を補うサプリメント
ここでお伝えする栄養というのはマルチビタミンやミネラルのことを指します。
普段の食事の量やバランスが心配なときはビタミン・ミネラルを総合的に補ってあげる必要があります。
ビタミンやミネラルが十分な状態になるように栄養の底上げをすることがサプリメントを与える目的となるのです。
特定の目的の為のサプリメント
子供向けサプリメントの中には子供の脳や身体の成長をサポートする目的で作られたものもあります。
- DHA
- ホスファチジルセリン
- レシチン
- カルシウム
- ビタミンD
- 成長によいとされるアミノ酸
- ペプチド
このタイプのサプリメントにはマルチビタミンやミネラルなどの栄養素が含まれていないものが多く、普段の基本的な食事をしっかり食べれている子に与えるのがおすすめです。
基本的な食事をしっかり食べれていない子の場合、栄養不足を補うサプリメントを併用するなどして栄養の底上げをしっかり行ったうえで与えるようにしましょう。
また、子供向けサプリメントを選ぶ際は次のことに注意しましょう。
子供向けサプリメントの選び方 3つのポイント
子供向けサプリメントを選ぶ際は次の3つのポイントを確認しましょう。
ポイント①国産かどうかを確認
子供向けサプリメントの中には海外製のものも多く流通しており、海外製マルチビタミン・ミネラルのほとんどにはヨウ素が配合されています。
日本人の場合、普段から海藻などのヨウ素を含んだ食事を摂る機会が多いので海外製サプリメントでは過剰摂取になってしまうので注意しましょう。
ポイント②含有量を確認
原材料や成分量は製品の安全性を計るうえでとても重要です。
成分量がきちんと書かれていない場合は問い合わせで確認するようにしましょう。
ポイント③子供が無理なく好きになれるか
サプリメントを選ぶ時に味にこだわるのも大切なことです。
どんなに良い成分が配合されていても口にしてくれなければ意味がありませんし、せっかく与えるなら笑顔で食べてくれた方が親にとっても嬉しいですよね。
毎日口にするものだからこそ、お子さんが好きになってくれるものを選ぶようにしましょう。
まとめ
近年は子供の栄養不足が度々話題になっていることもあり、プロテインやアミノ酸について解説してきました。
お子さんの成長が気になる時はサプリメントを検討されてみては如何でしょうか。
- プロテインとアミノ酸は元をたどればタンパク質
- プロテインとアミノ酸では消化・吸収に違いがある
- プロテインやアミノ酸は子供に与えても大丈夫
- 与えるタイミングはスポーツ後の30分間がベスト
- 成長期の子供にはアルギニンが大事
- 子供にサプリメントを与える時は国内生産の美味しいものがベスト
子供向けのサプリメントとして一般的なのはマルチビタミンやカルシウムなどですが、最近では成長期の子供に必要なアルギニンに特化したサプリメントもあるんです。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました♪